子どもが勉強しないとイライラしてしまうお母さんへ|心理学で心がラクになる考え方

こんにちは。大阪の心理セラピスト喜多村純子です。

7月といえば、子どもの懇談や通知表などで、お母さんたちの心がザワザワする季節かもしれませんね。私も、子どもたちが小学生だったころは、成績の良し悪しに一喜一憂して、何度も怒ってしまい、自己嫌悪になることがありました。

今日は、そんな“過去の私”と同じように悩んでいるお母さんへ、心理学の視点からお伝えしたいことがあります。

子どもの成績が気になって仕方がない理由

お母さん達が子どもの成績が気になってしまうのは、きっとあなたが「この子に幸せになってほしい」と願っているからだと思います。ですが、それだけではなく

成績が悪いと将来が不安になる。
勉強ができないと、進学や就職で困るんじゃないか。
友達関係でつまずくかもしれない。

そんな「未来への心配」が、あなたの中にあるのかもしれません。

そしてもう一つの原因としては。
もしかすると、あなた自身が子供の頃に「成績」で評価されてきた経験があったということも考えられます。

良い成績を取った時にだけ褒められた。
できないと、叱られたり無視されたりした。

もし、お母さん自身にそんな経験があると、「成績=価値」という思い込みが心の奥に根づいてしまっている可能性があります。

だからこそ、わが子の成績が気になってしまう。
自分のように苦労してほしくない。
あの頃の自分のつらさを、この子には味わわせたくない。

そんな「親心」と「心の傷」が、無意識のうちに重なってしまうのです。これが、お母さんたちがお子さんの成績の良し悪しで一喜一憂してしまう心理の理由かもしれないのです。

子供の成績に一喜一憂してしまうのは、子供の成績=自分の評価になってしまっている、お母さん自身の子供の頃の心の傷から来ている自己否定が原因かもしれません。

心理学で見る「自己否定」と「投影」とは?

心理学では、自分の価値を低く見てしまう心の状態を「自己否定」と呼びます。

自己否定とは、自分自身の価値や存在意義を否定的に評価する状態のことです。具体的には、「自分はダメだ」「自分にはできない」といった考え方で、自分を責めたり、否定したりすることを指します。


お母さんの中に、この自己否定の感覚が強くありすぎると、自分の評価を子どもの成績に重ねてしまうことがあるのです。

具体的には

  • 子供が勉強をしないと、私がちゃんと育てられていないからかもと思う
  • 子供の成績が悪いと、私のせいで(私も成績が悪かったから)この子の成績も悪いのかもと思う
  • 子供の成績が良かったり、周りから子どもが認められると安心する

このような感覚を感じやすくなるのです。

これは、心理学で「投影(プロジェクション)」と呼ばれる心理状態が起こしているもので、お母さん自身の不安や欠乏感を、無意識に子どもに映し出している状態になっていることを現わしています。

子どもを変える前に、自分の心に目を向けてみよう

つまり、お母さんたちがお子さんに「なんで勉強しないの!」と感情的に叱ってしまう時、子供の成績に感情が揺さぶられてしまう時、本当はお母さんたち自身が誰よりも何かの不安で焦っているということ。

ちゃんとしていないと愛されない、失敗したらダメといった、お母さん自身の子供の頃の心の傷つきの反応が現れているということなのです。

「できている私しか認められない」「失敗=否定される」というお母さん自身の無意識の心の思い込み(信念)が、わが子の行動に対して過敏に反応させてしまっている。

だから悩みを解決していくためには、まずは、そのことにお母さん自身が気付いてあげることが大事になります。
これは私の心の反応なのだ、と気付いてあげることが何よりも大事なのです。

子供が良い子じゃないと、私がこわいのだ
子供が優秀じゃないと、私が不安になるのだ

と言う風に、お子さんの成績を通して自分の中に起きる心の動きを「私が」を中心に受け止めていってあげることが大切になります。子どもを変えることよりも、「自分の心を整えること」を大事にすること。

そうやって、お母さん自身が過去の心の傷を癒し、ありのままの自分でいいのだと思えるようになると、反応が薄くなり、子供の成績に一喜一憂することも減り、子どもに対する見方や声かけも、自然とやわらかく変わっていきます。

私自身が心理学を学んで変わったこと

私自身も、かつては子どもの成績に一喜一憂し、「どうしてやらないの?」「このままで大丈夫なの?」と、つい感情的になってしまうことが何度も(何度も)ありました。

でも、心理学を学んでいく中で、子供の成績に対する反応は、自分の劣等感や自己否定が原因だということが分かっていきました。

子どもの成績が、自分の評価になっていたこと
できない我が子を見ることで、自分がダメな母親だと感じていたこと

それに気づいたとき、初めて「子どもを変えること」ではなく「自分の心を整えること」の大切さに気づけました。

今では、子どもはもう大学生になり成績に一喜一憂する年齢ではなくなりましたが、それでも、子供たちのすることや進路などにいちいち心が振り回されることなく、ありのままのその子を「その子のペースで大丈夫」と思えるようになりました。

心理学は、子どもの見え方を変えるだけでなく、お母さん自身の心を軽くしてくれる大きな味方になることを私自身が体感したのです。

子育てをラクにする第一歩は「心のしくみを知ること」

最後に。子どもの成績や態度に心がざわつくとき、それはお母さん自身の心が疲れていたり、過去の体験が反応しているサインかもしれません。

だからこそ、自分が駄目な母親だと落ち込むのではなく、自分を責めるのではなく、まずは、自分自身の心の声に耳を傾けることをしてあげてほしいのです。
そしてたまには、あなたがあなた自身に向けて「私もよく頑張ってるよね」と、自分にやさしい言葉をかけてあげてください。

子どもを受け入れる力(受容力)は、実は自分自身を受け入れる力(自己受容)と連動しています。

もし今、子育てに悩みや迷いがあるなら、まずは「お母さん自身の心」を大切にする時間を持ってみませんか?

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